logo

木型とヒール 2

今日はちょっと専門的なお話。
木型に合うヒールの選び方。
靴作りに興味が無い方はとばして下さいね。

ヒール屋さんには何百種類ものヒールが高さごとに分けられて並んでいます。
その中から好みのヒールを探すわけですが、木型に合っていないと使えません。
まずは木型が何センチくらいのヒールなのかをチェックします。
鉛筆一本分くらいつま先を上げて、地面から垂直に木型のかかとの角までの長さを測ります。
ちなみに写真の木型は80mmです。
で、80mmのヒールの中から好みのヒールを探します。
好みのヒールがあったら、木型に合うかどうかチェックします。

合わせるときは厚さ5mmのゴム板をヒールの下に置き、化粧(リフト)分の高さを再現します。
これはヒール屋さんにも置いてあります。(ヒールの高さはこの化粧分を含みます。)
その状態でヒールと木型を合わせて見ます。
チェックポイントは次の通り。

・ヒールの接地面、ヒールと木型の間に隙間がないこと(ヒールの傾斜が合うこと)
・木型の接地位置が正しいこと(踏みつけ位置)
・つま先が鉛筆1本分上がる(トゥスプリング)

この写真が木型とヒールが合っている状態です。
なかなか合わない場合は前後5mmのヒールも試してみましょう。
a--2

下の写真はヒールが高過ぎる状態。接地の状態が良くありません。
これでパンプスなどを作ると、履いたときに靴がゆがんで履き口のサイドが開く状態になります。靴業界では「笑う」といいます。
a-

こちらは低過ぎる状態。
a--3

また例外もあります。
つま先が鉛筆1本分上がると言いましたが、デザインでわざとつま先を上げている場合もあります。
その場合は踏みつけ位置を合わせます。
a--4

こちらはストーム付き。
a-7801

こちらは参考までにウェッジヒールの写真。
木型を持って行って、合うウェッジヒールを探してもまず見つかりません。木型とヒールのカーブがぴったり合わないといけないので。
ウェッジヒールはヒールを先に決めてから、ヒールに合わせて木型を作ります。
a-7804

 

Post Details

Posted: 2013/08/23

By:

Comments: 0

Post Categories

workshop